「徒然の森」第29回

　　推理小説が好き

　　子供時(shí)から推理小説が好きだった。というより初めは本なら何でもよかった。

　　私は子供のとき本を買ってもらえなかった。私だけでなく當(dāng)時(shí)は本を買うゆとりがある家は余りなかったと思う。家に新聞以外読む物がなかった。學(xué)校に図書館もなかったし、町にもなかった。小學(xué)校に入って字が読めるようになると教科書以外の本が読みたくなった。たまに友達(dá)が學(xué)校に本を持ってくるともう子供たちは夢(mèng)中だった。順番に借りて読むのだがなかなか番が回ってこない。自分の番が回ってきたときはもう時(shí)間がなかったということがしばしばあった。

　　私はどうしても本が読みたくて、こっそり授業(yè)中に膝の上に乗せて読んでいてしかられた。そのときどのようにしかられたのかさっぱり覚えていないのだが、「授業(yè)中教科書以外の本を読んでいて困ります」と書かれた成績(jī)表が証拠となって今も殘っている。

　　5年生ぐらいの時(shí)に町に貸本屋ができた。5円、10円で漫畫や小説が借りられた。初めはもっぱら漫畫だった。當(dāng)時(shí)もうストーリー漫畫が流行っていたので、漫畫の楽しさは今と変わらなかった。それからお定まりの推理小説。江戸川亂歩の少年探偵団を夢(mèng)中になって読んだ。それからだんだん、普通の小説も読むようになった。これはよくある自然なコースではないかと思う。

　　今でも推理小説は止められない。特にストレスが溜まると1日に2冊(cè)も3冊(cè)も読んでしまう。子供に「そんな役にも立たない物ばかり読んで」と馬鹿にされたこともあるが、止められない。自分ではパズルを作ったりするときに案外役に立っているのではと思うこともある。最近は本を読む暇もないことがあって、ストレス解消が食べることに向かっているようでちょっと恐ろしい。

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